3.ガンネルの固定ガンネル枠を樹皮の中に入れ、中央部で30センチほど、両端ではそれよりも高くそらせた形で、一時的に木の棒で支えられている。形が決まると、バウとスターン部にデッキ状の樹皮の切れ端が張られる。この部分をデッキ・フラップと言う。(下図参照) 次に、アウトウェールが組み入れられ、樹皮を挟んでペグでインウェールに固定する。この後、余分な樹皮は切り落としてしまう。 次に、ガンネルを樹皮に縫いつける(ラッシング)。 裂いた木の根をガンネルに巻き付け、突き錐であけた樹皮の穴に通す。これを何回も何回も、根と根の間に隙間をあけずに繰り返す。ある一定の幅にわたって根を巻いたら、 いったんそこで止め、少し間をあけてから再び同じように繰り返す。これは、グループラッシングと呼ばれ、間をあけるのは、後でリブ材の先端がその隙間にはめ込まれるからである。 グループラッシングはガンネル全体にわたって施される。ラッシングが進むにつれて杭も取り外す。この段階で、ゴアもきちんと縫い合わせておく。ガンネルのほぞ穴にはめ込まれた センタースウォートも、ガンネルに近いところにあけた穴に木の根を通してしっかりと固定される。 ラッシングが終わると、カヌーは地面から持ち上げられ、ひっくり返して木の台の上に乗せる。 次に、バウとスターンに船首材(ステム)を組み込むが、これを縫いつけるのは最後の仕上げの時である。縫い残した部分があれば、この段階ですべて縫い合わせておく。それが済むと カヌーは台からおろし地面に船底を下にして置き、次の作業に移る。
■ラッシングの様子インウェールの位置を決めてから、アウトウェールで樹皮をはさみ、木の根で縛り付けていく。 ガンネルキャップは最後の仕上げの段階で取り付けられる。
■デッキフラップと先端部の様子右の図の様に船首材がガンネルラインより上に飛び出している作り方もある。 先端部分の作り方は、地方によって色々な方法がある。そして、その形も様々だ。
■各パーツの様子センタースウォートは、両側が薄くなり(幅は広くなる)インウェールのほぞにはめ込む。 船首材(ステム)は、曲げやすいように何層にも割る。 4.樹脂を塗る船体内部の縫い目はすべてゴムを塗る。インディアンの言うゴムとは、大抵カナダトウヒかクロトウヒの樹脂である。インディアンはカエデの樹液を集めるのと同じような方法で木から樹液を採り、 樹脂を煮詰めて濾した。集落には共同の樹脂壺があり、誰でもカヌーの仕上げに樹脂を使うことができたのだ。現代のビルダーの中には、樹脂の代わりに鉱物ピッチ(屋根葺き用のアスファルトの接合剤) を使う者もいる。インディアンは、トウヒの樹脂に獣脂を混ぜて、寒くてもひび割れしないように工夫した。また、暖かい季節には、ピッチが汗をかかないように塗り直さなければならなかった。
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