![]() 接着剤いろいろな種類の接着剤が市販されているが用途にあったものを使うことが大切である。 実際にカヌー製作に使用する接着剤は、次にあげる2つのタイプに分けられる。 一つは、いわゆる「木工用ボンド」である。正式には「酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤」と言う。 もう一つは、「エポキシ樹脂系接着剤」である。 それぞれの特徴や用途について詳しく見てみよう。 <酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤>酢酸ビニル樹脂系といっても数種類ある。ここで言う「エマルジョン系」とは、水を溶剤としたものである。いわゆる「木工用ボンド」というやつである。 水溶性ゆえに長所、短所がある。 長所は、まず取扱が簡単であるという事。はみ出した接着剤も水で濡らした布で簡単に拭き取ることが出来る。手に付いても簡単に水で洗い流せる。 短所は、硬化後も水に触れると軟らかくなるので、水に濡れるところはもちろん濡れるおそれのあるところには使えないことである。 水の上で使うカヌーでは特に気を付けないといけない。 冬期気温が低いところでは凍結することがある。 速乾性のものもあるが、これは水分の含有量が少なく乾きが早い。 また、ビニル樹脂は乾燥後も軟らかいので、たくさん残っているとサンディングしにくい。特にサンダーを使うとき、摩擦熱で樹脂が軟らかくなり、ゴム状になって汚くなることがある。 これは、硬化前にきれいに拭き取っておけばそれほど問題はない。
■イエローグルーこれはアメリカで開発された新しいタイプの接着剤で従来のホワイトグルーに替わって広く使われている。従来のホワイトグルーの欠点を克服した優れた接着剤だ。今やアメリカで水性の木工用接着剤といえばこのイエローグルーが一般的。日本では当たり前のホワイトグルーはもはや過去のものになった。見かけることもほとんどなくなった。セット時間が短く、サンディングもしやすいのでストリププランキングにはもってこいの接着剤。ぜひ試してみてほしい。 主な特徴は次のとおりだ。 <エポキシ樹脂系接着剤>エポキシ樹脂系接着剤は、通常2液型で、エポキシ樹脂と硬化剤を混合することにより化学反応を起こして硬化する。混合比率は製品によって決まっており、正確に守らなければならない。 硬化剤は様々な種類があり、組み合わせにより硬化時間などの特性が決まっている。 エポキシ樹脂は温度が高いほど早く硬化する。逆に低温ではうまく硬化しないので、説明書にある使用可能最低温度を守らなければならない。 速硬性のものはポットライフが非常に短く作業性が悪いため、特別急ぐ必要がある場合を除き硬化時間の長いものを使った方がよいだろう。 完全に硬化したエポキシ樹脂の表面にエポキシ樹脂でものを接着する場合、(例えばハルにガンネルを取り付けるとき)硬化したエポキシ樹脂の表面をサンディングすると接着力が強くなる。 他の多くの接着剤と違い、エポキシ樹脂は被着材どうしを強く圧着しなくても強力に接着できる。 エポキシ樹脂はたいへん優れた接着剤であるが、ストリプ材のプランキングに使わないのは主に次の理由からだ。 ストリプ材のプランキングは、一本ずつ時間のかかる作業なのに、ポットライフが15分位しかないエポキシ樹脂は度々混合しなければならない。大変面倒くさい。 はみ出したエポキシ樹脂を拭き取っても完全にはふき取れない。表面に樹脂分が残って大変汚い。裏側は拭き取りにくいのでさらに汚くなるだろう。そして、硬く硬化したエポキシ樹脂をサンディングするのはとても大変な作業になるだろう。 そして価格が高価であることである。 ただし、一部の文献にはプランキングにもエポキシ樹脂を使っているものもある。
■実際のエポキシ樹脂系接着剤の使用法一般に市販されているエポキシ樹脂系接着剤は少量のものが多く、接着剤のみの用途としてのものがほとんどである。コーティング用の粘度の小さいものは一般ではなかなか手に入りにくいが、私たちボートビルダーの間ではよく使われている。 そして、これはFRPコーティングに使用するのはもちろん、フィラーを加えることによって接着剤として使用している。 フィラーとは、樹脂に加えることにより主に粘度を増したりする添加剤のことで、用途によって様々なものが用意されている。 樹脂の浸み込みやすい木材の接着では、初めにフィラーを混ぜないエポキシ樹脂を塗ってしばらく浸み込ませたあとにフィラーを混ぜたエポキシ樹脂を塗って接着すると良い。 ■ギャップフィリングプランキングの後、ストリプ材の隙間を埋める(ギャップフィリング)とき接着剤にウッドフラワー(サンディングダスト)を混ぜたものを使う。木工用ボンドは手軽で良いが、乾燥収縮が大きいため、大きな隙間を埋めたときに乾燥後に凹んでしまう事がある。細い隙間ならさほど問題はない。 また、接着剤が染み込んだ所は色が変わりサンディングしても取りにくいので、隙間以外の所に付かないように注意する。付いた場合はすぐに水で濡らした布で拭き取る。 木工用ボンドが木に浸み込んだ状態で残っていると、FRP加工のときにエポキシ樹脂が浸み込まないので色ムラができる。 エポキシ樹脂は、まず主剤と硬化剤を充分混合した後でウッドフラワーを加える。ウッドフラワーは、色の濃いものと薄いものを用意しておき混ぜながらフィリングするところの色と合わせると良い。 エポキシ樹脂は、乾燥収縮がほとんどないので木工用ボンドのように肉ヤセして凹む事はない。 木工用ボンドと同様にエポキシ樹脂も隙間以外の所に付かないように注意する。 エポキシ樹脂はサンディングするときに注意しなければならない。隙間の間のエポキシ樹脂は大変硬く、まわりのハルの木材は軟らかいので、サンダーをかけると木の部分だけたくさん削れてエポキシ樹脂のところが削れず凸凹になることがある。 なお、エポキシについてさらに詳しくはシステムスリーエポキシのページをご覧下さい。
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