![]() 古いカヌーカタログのはなし前述のWCHA(ウッドカヌー遺産協会)では、この様に古いメーカーのカタログの復刻版を作成して販売しているのだ。これは、会員でなくても購入できる。 手に入れたのは次の9冊のカタログだ。
Carlton Canoes and Boat (1916)Kennebec Canoes ,Boat and Accessories (1914) Morris Canoes (1908) Old Town Canoes (1910) The Rice Lake Canoe (1916-18) Rushton Indian Girl Canoes (1910) Rushton Rowboats and Canoes (1903) Chestnut Canoes (1950) Peterborough Canoes (1929) これらの多くは今世紀初めの頃のものだが、私のようなカヌー好きにとっては見ているだけで面白い。 この当時のカヌーの主流はウッドキャンバスカヌーである。しかし、今ではほとんど見られないようなオールウッドカヌーや、珍しい方法でプランキングされたウッドカヌーも目にすることができる。
これらのカタログを眺めていると、気が付くことが2点ほどある。それは、ほとんどのカタログでスポンソンとセールシステムを見ることができることだ。 スポンソンと言っても「何だそれは?」と思われる方が多いと思う。スポンソンとは、ガンネルの外側に直接取り付けた一種の浮きである。アウトリガーと違い、カヌーの曲線と一体化したデザインになっている。 右は CARLETON CANOE の1916年のカタログの一部である。 スポンソンは、後で取り付けることもできるし、最初から一体化して作られる場合もある。 スポンソンがあればカヌーが転覆することはまず無い。また、もしカヌー内に浸水しても、浮力があるのでカヌーが水中に沈んでしまうこともないのだ。人が中に乗っていてもとりあえず浮いている。 やはりその安全性が最大の売りで、どのカタログを見ても写真入りで詳しく紹介されている。 スポンソンは確かに安全ではある。しかし、今ではスポンソン付きのカヌーなどまず見ることはない。なぜだろう。私が思うに、これはやはりスタイルの問題ではないかという気がする。 はっきり言ってスポンソン付きのカヌーはお世辞にもカッコ良いとは言えないのではないか。カヌーのスマートさが台無しになってしまっていると思う。カヌーはその美しいスタイル自体にこそ魅力があるのではないのか?
セールキットは今でも時々カタログで見かけることもある。しかし、カヌーとセールというのはイメージとして結びつかない方が多いかもしれない。19世紀末から今世紀初頭にかけて、北米でレジャーとしてのカヌー遊びが大変流行した時期があった。この当時というのは、人々はカヌーにセールを取り付けて、まるでヨットのようにセーリングを楽しんでいたのだ。 ただ、セールを取り付けただけでは舟は思う方向に進んではくれない。ヨットのセンターボードの役割をする板を取り付けなければならない。これは「リーボード」(Leeboard)と呼ばれた。カヌーの真ん中に穴を空けるわけにはいかないので、片側に1枚か両サイドに2枚取り付けた。 他に、ラダー(舵)を取り付けることもあった。 しかし考えてみると、セーリングというのは大変楽しそうな気がする。いや、絶対楽しいはずである。もっと多くの人がセーリングを楽しんでいても良さそうな気がするのだが...。 さて、本題はカタログの話だった。古いカタログについてはそれぞれ大変面白く、いずれまた各カタログについて詳しく紹介したいと思っている。
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