ホーム アーカイブ 北アメリカインディアンとカヌー

title

ファートレードカヌー(毛皮取引用カヌー)

ヨーロッパの毛皮商はアルゴンキン、オジブウェー、クリー、イロコイなどのビルダーを雇って作らせた。毛皮を大量に運ぶために巨大なカヌーが作られた。中でも、10メートルを超えるような大型のファートレードカヌーはカノ・ド・メートル(親方のカヌー)と呼ばれていた。 北部は水路が狭いのでそれほど大きなカヌーは使われなかった。セントローレンス川沿いのトロワリヴィエルの工場では年間20隻ほど作られた。取引が奥地に広がるにつれて各地で作られた。カヌールートがカナダ中に広がったのも毛皮取引のおかげである。
カヌーを漕ぐ男達は、ノースウエスト社、のちのハドソン湾会社に雇われた。ハドソン湾会社の頭文字HBCのロゴが良くカヌーの先端に書かれた。彼らは、日中はカヌーを漕ぎ続け、夜になるとカヌーを岸に上げ、ひっくり返してその下で寝た。 これらファートレードカヌーの先端が高く反り上がっているのは、その時に寝る空間を十分に確保するためである。

様々なファートレードカヌー (1)19世紀初頭のファートレードカヌー(6尋)
全長36′6″ 全幅5′8″ 深さ2′6″
モントリオールと五大湖を行き来した。イロコイカヌーとも呼ばれた。ケベックのトロワリヴィエルで作られた。スォートは9本有り、漕ぎ手の座るところにはスォートの前に板のシートが取り付けられている。最大で4トンもの積み荷を運ぶことができた。

(2)HBCのファートレードカヌー(5尋)
全長33′4″ 全幅4′6″ 深さ2′1−1/2″
ハドソン湾会社(HBC)が使ったカヌー。毛皮取引者からはオタワ川カヌーと呼ばれていた。垂直に近いステムの形はアルゴンキンのスタイルである。

(3)小型のファートレードカヌー(3尋)
全長20′1″ 全幅44″ 深さ18″
19世紀テット・ド・ブールによって作られたカヌー。スォートは5本。

(4)オジブウェーのファートレードカヌー(3尋)
全長20′10″ 全幅47−1/2″ 深さ21″
1894年頃。貨物用カヌー。

大型のファートレードカヌーの場合、漕ぎ手は6人で図のように配置される。スターンマンはスォートの上に腰掛ける。空いたところに荷物や人を乗せる。
ヘッドボードには図のように装飾が施されることもある。
ステムのラッシングも凝っている。この部分にはたいていデコレーションが施される。丸い車輪の様なマークがよく見られる。

様々なステムの形状
 

ホーム アーカイブ 北アメリカインディアンとカヌー

Hiro Wooden Canoe Shop
Copyright(C)1997-2013.Hironori Nagase